低温倉庫は冷蔵倉庫と何が異なるのかご存じですか?
低温倉庫は定温倉庫と並列して紹介されることも多く、どのような違いがあるのか分からない方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、倉庫の具体的な保管温度帯と保管に適した荷物、他の倉庫と低温倉庫の違いについて解説します。
低温倉庫の特徴と保管される荷物
低温倉庫とは倉庫内の温度を一定に管理できる倉庫のことを指します。温度帯は倉庫によって異なりますが、10℃以下のチルド帯で管理している場合が多いようです。
倉庫は、保管温度帯と呼ばれる物流における配送・保管時の温度指定によって種類が分けられており、一般的には下記のように分類されています。
- 常温(ドライ)= 10℃~15℃(20℃)
- 冷蔵(チルド)= -5℃~5℃
- 冷凍(フローズン)= -15℃以下
また、上記に加えて10〜20℃の一定の温度が保たれる「低温(定温)」を加えた「4温度帯」という区分を使用するケースもあります。
- 常温
- 低温(定温)
- 冷蔵
- 冷凍
定温倉庫や冷蔵倉庫との違いは?
定温倉庫と低温倉庫は一定の温度で管理されている点では同じです。定温倉庫は保管温度帯に関わらず、同じ温度が保たれている場合を指します。
一方で低温倉庫はチルド帯で管理されていることが多いものの、倉庫会社によって定義が異なるため事前に確認が必要です。
低温倉庫のメリット・デメリット
メリット
低温倉庫のメリットとして「商品の品質を良い状態で長く保てること」が挙げられます。
生鮮食品などは温度管理を行わないと品質が落ちてしまい、商品として販売できなくなってしまいます。一方で定温倉庫なら鮮度を落とさずに保管でき、常温で保管するよりも長期間美味しさを保つことが可能です。
結果的に一定の販売期間を見込めることから、廃棄ロスの削減にもつながります。
デメリット
倉庫内を24時間一定の温度に保つためには、設備投資だけでなくシステムや人員に対するランニングコストも必要となります。そのため常温倉庫よりもコストがかかるのが懸念点です。
まとめ
冷蔵倉庫で管理されている温度帯以外で、一定の温度に保たれている倉庫が低温倉庫と呼ばれています。定温倉庫とほぼ同義で、商品の品質を長く保てる点がメリットです。
食品などのデリケートな商品は、温度指定に一層の注意が必要です。品質と収益の両立を図るためにも、温度帯ごとにメリット・デメリットを比較し検討するようにしましょう。