目次
  1. デマレージとはフリータイムを越えた場合のペナルティ
  2. デマレージの基礎知識と主要船会社の料金
  3. コンテナヤードの円滑な運営と安全性のためにデマレージは必要
  4. フリータイムの事前確認を忘れずに!

デマレージとはフリータイムを越えた場合のペナルティ

デマレージとは、輸入貨物であるコンテナのフリータイムを過ぎた場合に発生する超過保管料のことです。

まずコンテナのフリータイムとは、荷卸しされたコンテナを無料でコンテナヤードに置いておける期間のことです。他の荷主と混載で船積みしてきた場合には、CFS(コンテナフレイトステーション)における期間を指します。

船会社は、日々港に到着するコンテナを捌くため、上記フリータイムを超えて港で保管される荷物にペナルティを設けています。

フリータイムの期間を過ぎてしまうと余分なコストが発生するため、輸入者、海貨業者、倉庫業者など、コンテナに関わる人々は十分に注意しなければなりません。

デマレージについて詳しく見ていきましょう。

(写真:iStock)

デマレージの基礎知識と主要船会社の料金

デマレージはコンテナヤードと呼ばれる、日々船が到着してコンテナが荷下ろしされる場所がコンテナで溢れないようにするために設けられています。長期で港に置かれることを避けるため、フリータイムを超過した日数が増えるごとに金額が増えていくよう、日単位の金額が設定されています。

気になる料金について見てみましょう。ここではドライ(常温貨物用)、リーファーコンテナ(冷凍冷蔵貨物用)の一般的な目安金額を記載します。

(40フィートコンテナ1本分の日額表示)

▼各社参考URL

マースクライン

ハパックロイド

YANG MING

ONE

1日当たりのデマレージ金額がかなり高額であることに、驚いてしまう方も多いのではないでしょうか。なお、デマレージは基本的にカレンダー日カウントでの請求となるため、土日や祝日なども含めて1日単位で費用がかかります。

また、リーファーコンテナの費用が高いのは、電源代がかかるからです。特殊コンテナは在庫も少ないため、早めに荷下ろしをして空コンテナ回収を促したいという理由と、通常のドライコンテナとは異なる場所に蔵置するためスペースの問題もあり、高い金額が設定されています。

(写真:iStock)

コンテナヤードの円滑な運営と安全性のためにデマレージは必要

上記で見た通り、デマレージの対象になってしまうと、高額の超過保管料を支払う必要があります。では、なぜこのようなペナルティが設定されているのでしょうか。

コンテナヤードには日々船が到着してコンテナが荷卸しされていきます。また、輸出のためのコンテナが運送会社により搬入されます。コンテナはヤードのどこにでも置いていいというわけではなく、荷役機器や構内トレーラーが走るスペースを確保して置ける場所(ベイ)が決まっています。冷凍・冷蔵貨物を載せるリーファーコンテナは、電源がなければコンテナ内の冷気を保つことができないので、電源のあるベイに置かなければなりません。リーファーコンテナ専用の格納庫をもつヤードもありますが、まだ少数です。

また、コンテナは荷役機器の対応能力と安全性の観点から積み上げられる本数が決まっており、基本は4段まで、コンテナが多くて蔵置しきれないときでも5段までしか積めないようになっています。輸入コンテナは、荷卸し時に運送会社が引き取りに来るタイミングがわからないので、船から上がってきたものを奥から並べていきます。ということは、一番下のコンテナが最初に引き取られに来た場合、上のコンテナを全て荷役機器でどかして(荷繰りといいます)そのコンテナをトレーラーに乗せなければなりません。蔵置コンテナが多いとそれだけ1本のコンテナ搬出に時間がかかり、ヤードの混雑に繋がってしまいます。

コンテナヤードのオペレーターは、フリータイム内にコンテナが出ていくことを想定して、輸出・輸入のコンテナをどのベイに配置するかを決め、安全性の観点から、多少の余裕をもってコンテナを蔵置しています。コンテナヤードを円滑に運営するためにも、輸入コンテナはフリータイム内での引き取りが求められるのです。

(写真:iStock)

フリータイムの事前確認を忘れずに!

フリータイムとデマレージはヤードへの搬出予約、運送会社の手配に関係してくるので、海貨業者が最終的な確認を行うケースがほとんどですが、勘違いや確認不足でフリータイムが切れてしまい、運送会社のドライバーがヤードに到着したものの、コンテナが引き取れない、ということも度々起こります。

デマレージの費用は基本的に船会社に支払うため、気付いた時間によっては当日中にコンテナを引き取れないという事態も発生するのです。そうなると倉庫の作業も遅れることになり、輸入申告のスケジュールも変わってきてしまいます。フリータイムの確認と、万が一超過してしまう場合にはデマレージ費用を事前に支払うことがとても重要です。

もうひとつ、デマレージとは異なるペナルティにディテンションがあります。ディテンションは、ヤードから引き取ったコンテナがヤードもしくはバンプール(空コンテナのみを集めておく場所)にフリータイム内に返却されない際に発生する「返却延滞料」です。

通常、倉庫のバースの空き状況を考慮して、作業の当日もしくは前日に運送会社がコンテナを引き取ります。そのまま倉庫に運び、デバン作業(荷卸し)が行われますが、貨物の内容によって1時間~半日で作業が終わるため、運送会社がシャーシプール(コンテナを載せる台車の駐車場)に空コンテナを置いたまま忘れてしまったり、貨物にとんでもないダメージが発生していてコンテナごと倉庫に置いたまま作業を保留にしてしまった場合など、ディテンションは特殊なケースでのみ発生すると考えておけば良いでしょう。

いかがでしたか?

soucoでは、輸入後貨物の一時保管が可能な倉庫もご提供しています。想定外のトラブルで運送先や保管先が決まらずデマレージが発生してしまいそう‥そんなときにもぜひお気軽にお問い合わせください。ご相談は無料で承ります。

(参考にしたサイト)

・独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)「コンテナのデマレージとディテンション・チャージとの違い:日本」

(参照2022/05/16)