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コンテナのフリータイム基礎知識
倉庫KPI・用語

コンテナのフリータイム基礎知識

2022.06.08

目次
  1. コンテナのフリータイムと基本日数
  2. フリータイムが例外になる場合とは?
  3. フリータイムを考慮して倉庫への搬入日を決めよう!

コンテナのフリータイムと基本日数

輸入貨物であるコンテナのフリータイム(FREE TIME)とは、荷卸しされたコンテナを無料でコンテナヤードに置いておくことが可能な期間のことです。他の荷主と混載で船積みしてきた場合には、CFS(コンテナフレイトステーション)に置ける期間を指します。この期間を過ぎてしまうと、通常デマレージと呼ばれる超過保管料を支払う必要があるため、輸入者、海貨業者、倉庫業者などコンテナに関わる人々は十分に注意しなければなりません。

フリータイムの期間は利用する船会社や積出港、コンテナの種類(ドライ、リーファー、フラットラックやオープントップ等の特殊コンテナ)、また荷卸し時に植物検疫の対象となるかどうか等で異なります。基本的には一括搬入日や着岸日の翌日などからカウントが始まり、営業日カウント(土日祝日は含めない)と、カレンダー日カウント(土日祝日含める)の二通りのカウントの仕方があります。

フリータイムの期間は、各船会社のHPで調べることができます。一般的な日数の目安は次の通りです。

ドライ:5~8日、リーファー、特殊:4~7日
(営業日またはカレンダー日カウント)

▼各社参考URL

マースクライン

ハパックロイド

YANG

ONE

上記でご紹介しました各社情報をご覧いただくだけでも、カウント方法や期間がそれぞれ異なることが分かります。

コンテナのフリータイムと基本日数

(写真:iStock)

フリータイムが例外になる場合とは?

基本的に例外なく各社提示の期間が適用されますが、悪天候でコンテナヤードの作業がストップしたり、連休が入る場合には変わることもあります。心配な時はA/N(Arrival Noticeの略。貨物到着通知のこと)の発行元に問い合わせてみるのが安心でしょう。特に連休前後に到着するコンテナは倉庫や運送会社の休業日も関係してきますので、細心の注意を払わなければなりません。

またコンテナヤードには、一つの船会社が運営する専用バースと複数の船会社が協業で運営している公共バースがありますが、公共バースの場合であってもフリータイムは船会社ごとに設定されることにも注意が必要です。

輸出者とやり取りをする際に船会社についてこちらから提案できる場合には、航路サービスや運賃の安さももちろん大事ですが、フリータイムの長さやカウント方法も考慮に入れると、倉庫への手配がより効率的になるでしょう。

フリータイムを考慮して倉庫への搬入日を決めよう!

倉庫を決めるにあたっては輸入者が倉庫と直接契約する場合と、海貨業者を通して倉庫を探してもらう場合がありますが、いずれにしてもコンテナを倉庫に搬入する日(「倉入れ日」と呼びます)はコンテナのフリータイムや運送会社の都合を考慮して決めることが多いので、海貨業者と倉庫間での調整になるのが一般的です。

デバンニング(コンテナからの荷卸し作業)が可能なバースの数も限られているので、複数のコンテナをまとめて輸入する場合にはフリータイムを考慮した上で作業日程を組む必要があります。特に連休前後や年末年始などの貨物量が増える時期には、早めに運送会社に手配をしておかないとフリータイム内にトレーラーの手配ができず、デマレージと呼ばれる超過保管料が発生する事態も起こります。

また船足が1-2か月と長い欧州航路等は入港予定が前もって分かるので予定を組みやすいのですが、近隣の中国航路や韓国航路、東南アジア航路などは、週末の船積みの場合にはやや慌ただしくなります。デバンニングに必要な明細が入庫の直前にやっと入手できたり、外地とうまく連絡が取れていないのに急にA/Nだけが届くということもあり、臨機応変に対応しなければなりません。台風やしけ、その他船舶トラブルにより船の到着が一週間くらい遅れることも頻繁にあります。なかなか予定通りに進まないことも多いですが、荷物が届いたはいいけれど保管してくれる倉庫がないという事態にならないように、出庫のペースを考えて輸出者に船積み手配を依頼するようにしましょう。

また、フリータイムを超過することは避けたいですが、逆にいえばフリータイムぎりぎりまでヤードにコンテナを蔵置することで、出庫と合わせて限られた倉庫スペースをやりくりすることができるとも考えられます。バースも限られているので、作業日までヤードに置いておくことで、出庫状況に合わせたデバンニング作業が可能になります。バランスをいかにとっていくかがやりくりのポイントになってきます。

(写真:iStock)

いかがでしたか?

soucoでは、輸入貨物の一時保管が可能な倉庫もご紹介しています。想定外のトラブルで運送先や保管先が決まらずフリータイムが切れてしまう‥そんなときにもぜひお気軽にお問い合わせください。ご相談は無料で承っています。

(参考にしたサイト)
・独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)「コンテナのデマレージとディテンション・チャージとの違い:日本」
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