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物流にかかせないトラックの種類と積載量の考え方
倉庫選びのポイント

物流にかかせないトラックの種類と積載量の考え方

目次
  1. トラックの種類
  2. トラックの積載量の考え方
  3. トラックの種類と倉庫選びのポイント

トラックの種類

物流においては、倉庫とトラックは密接な関係があり、荷物の運搬に使用するトラックの種類によって倉庫選びも異なってきます。そのため、倉庫選びをする際は、物流で使用するトラックの種類と特徴についても知っておくことが大切です。

物流で使用する車両には以下のものがあり、それぞれの車両の特徴について解説します。

 ① 平ボディ

 ② 箱車

 ③ ウイング

 ④ 10T / 10T増トン

 ⑤ トレーラー

 ⑥ コンテナ

①平ボディ

平ボディ(ヒラボディ)とは、荷台の形状が平らになっているトラックを指します。平ボディは荷台に屋根が付いておらず、荷台がフラットなので荷降ろしがしやすく、フォークリフトやクレーンを使って荷降ろしをすることも可能です。

デメリットとして、荷台に屋根が付いていないため、悪天候時には積荷が濡れてしまうことがあり、精密機器などデリケートな製品の運搬には不向きです。また、荷物が露出するため盗難の被害に遭いやすい点もデメリットでしょう。

②箱車

箱車(ハコシャ)はバンボディとも呼ばれ、荷台に屋根が付いており、荷台の形状が箱型になっているトラックを指します。箱の中に積荷を収納できるため、悪天候時でも積荷が濡れず、盗難の被害に遭いにくいことがメリットです。

箱車のデメリットは、車両後部のリアドアを利用して荷降ろしを行うため、特にフォークリフトによる荷降ろしがしづらい点です。手積み手降ろしが基本になるため、荷降ろしの作業に時間がかかります。

③ウイング

ウイングは、箱型の荷台の両側面が鳥の翼のように上に開くトラックを指します。荷台の左右の側面が完全に開くため、フォークリフトでの荷降ろしが容易にできることがメリットです。

ウイングのデメリットは、荷台の開閉を自動で行うためのモーターや油圧装置を搭載しているため車両重量が重くなり、最大積載量が減少することです。また、燃費が悪いこともデメリットでしょう。

④10T / 10T増トン

10T / 10T増トンは、最大積載量が10トン前後の大型トラックを指し、一度に大量の積荷を運送できるのがメリットです。効率良く大量の荷物を運搬できるため、生産性向上に貢献します。

大型トラックは平ボディやハコ車、ウイングなどいろいろな種類があり、種類ごとにメリットとデメリットがあります。なお、大型トラックは車体が大きいため運転席からの死角が多く、運転するには高度な技能と大型免許が必要になってきます。

⑤トレーラー

トレーラーは、トレーラーヘッド(トラクタヘッド)などと呼ばれる牽引自動車で、コンテナ(荷箱)などの荷台部分を牽引して貨物を運びます。大型トラックを上回る大量の貨物を一度に運搬できることがメリットです。

トレーラーを使用すると、大型トラックでは運搬できない大型重機や建設機械なども運搬でき、多種多様なものを運搬することが可能です。なお、トレーラーを運転するには、大型免許と牽引免許が必要になり、最高レベルの運転技術が要求されます。

⑥コンテナ

コンテナ(コンテナ専用車)は、荷台部分がコンテナになっているトラックを指し、カーゴタイプとトレーラータイプがあります。コンテナを自力で脱着できるアームを搭載しており、配送先でコンテナを入れ替えて、効率良く荷物を運搬できる点がメリットです。

搭載できるコンテナには、密閉型コンテナやフラットデッキ型コンテナ、バルクコンテナなどがあり、コンテナを入れ替えることで多種多様な荷物を運搬できます。車両総重量や最大積載量によっては、中型免許や準中型免許でも運転できる場合があります。

トラックの積載量の考え方

(画像:iStock)

トラックは大きく分けて、「小型トラック」「中型トラック」「大型トラック」の3種類あります。トラックの種類によって荷物の積載量が異なり、小型トラックは2トン未満、中型トラックは2トン以上5トン未満、大型トラックは5トン以上です。

注意点として、車両の名称と最大積載量は必ずしも一致するとは限らず、例えば、車両の名称が「4トントラック」であっても、最大積載量は4トンとは限りません。最大積載量はトラックの後部にステッカーで表示されており、ステッカーを確認するとわかります。

最大積載量とは、トラックの荷台に積める荷物の最大重量を指し、車両総重量から車両重量と乗車定員を差し引いたもので、以下の計算式で算定されます。

 <最大積載量=車両総重量-車両重量-乗車定員>

車両総重量とは、ガソリンや軽油などの燃料が満タンで、乗車定員も満員の状態で、最大積載量の荷物を積んでいる状態での車体の総重量を指し、計算式は以下のようになります。

 <車両総重量=車両重量+(乗車人員(55kg/人)× 定員数)+最大積載量>

最大積載量と車両総重量を混同している人がいますが、最大積載量は車両総重量の一部であり、「車両総重量=最大積載量」ではありません。

最大積載量と車両総重量を混同すると過積載の原因になるので、両者を混同しないように注意しましょう。なお、トレーラーで海上コンテナを運搬する場合は、コンテナの積載重量が別途あるので注意が必要です。

なお、最大積載量を超える荷物を運ぶと過積載となり、道路交通法違反や貨物自動車運送事業法違反で処罰の対象になります。ドライバーだけでなく、事業主や荷主も処罰の対象になることがあるので、過積載をしないよう十分な注意が必要です。特に注意が必要なのは事業主で、過積載をすると事業主は「車両使用停止」「事業停止」「許可取消」の行政処分の対象になります。

また、過積載は交通事故を起こす原因にもなります。過積載の状態でトラックを運転すると重心

が安定せず、車両が横転したり、荷崩れを起こす恐れがあり大変危険です。くれぐれも注意しましょう。

トラックの種類と倉庫選びのポイント

(写真:iStock)

ここまで、トラックの種類や積載量について解説しましたが、倉庫を選ぶ際は使用するトラックに合っている倉庫を選ぶことが大切です。トラックとの相性が悪い倉庫を選ぶと、荷役作業がスムーズにできなくなり、生産性にも悪影響を及ぼします。

倉庫選びはバースが重要

特に重要になってくるのが倉庫のバースです。バースとは荷物の積み下ろしをする際にトラックが接車するスペースを指し、特に雨濡れや温度管理を気にする場合は、どのようなトラックを使用するかによって倉庫のバース選びが変わってきます。

荷物の雨濡れを避けるには、荷台に屋根のない平ボディよりも箱車の使用が望ましく、箱車を使用するのであれば、後ろから荷降ろしできるバースのある倉庫が適します。また、冷蔵車を使用する場合は、冷蔵対応のバースのある倉庫が望ましいです。

フォークリフトを使用する場合の倉庫の選び方

フォークリフトによる荷降ろしを想定する場合は、平ボディやウイング車などの使用が適しています。平ボディやウイング車を使用する場合は、後ろから荷卸しできるバースのあるプラットホーム型の高床式倉庫よりも低床式倉庫が向いています。

地面と倉庫の床面がフラットな低床式倉庫だと、フォークリフトやクレーンを使っての荷役作業がしやすく作業効率がアップします。

なお、地面と倉庫の床面に段差のある高床式倉庫でも、ドックレベラーという段差を解消する装置があると、フォークリフトによる積み下ろしが容易になります。

このように、フォークリフトによる積み下ろしを想定するのであれば、フォークリフトによる荷役作業がしやすい倉庫を選ぶことがポイントです。

倉庫選びが難しい場合

ここまで、トラックの種類と倉庫選びのポイントについて解説しましたが、自社に合っている倉庫を見つけるのは容易ではありません。特に、倉庫選びが初めての場合は、どの倉庫を選べば良いのかわかりにくいでしょう。

株式会社soucoは、倉庫選びが不要なシンプルな保管サービスを提供しており、全国2,500超拠点(※2024年2月時点)の登録倉庫から、お客様の荷物の保管先倉庫をご提供します。

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